小児歯科について

将来の健康を見据えた小児歯科治療
子どもの頃に適切なお口習慣を身につけておくと、生涯健康な歯を維持しやすくなります。当院では、お子さまのむし歯予防に取り組んでおり、歯やお口の健康に関するご相談にもお応えしております。また、お子さま自身に「歯医者さんは怖くない」と思ってもらえるように、その子の性格や気持ちに寄り添った対応を心がけております。歯医者さんが苦手な場合でも、まずはお気軽にお越しください。
こんな場合はご相談ください
- 子どもが歯を痛がっている
- フッ素を塗ってほしい
- 歯に穴があいている
- 乳歯を抜歯してほしい
- 歯の着色や汚れが気になる
- 舌の動かしにくさを感じる
- ちゃんと歯をみがけているか心配
- お口の中をけがした

小児歯科を受診する前にご確認ください
受診の目安
歯が生え始めた頃から可能ですが、少なくとも1歳〜1歳半ごろまでには一度受診されることをおすすめしています。むし歯予防やお口の発達を早い段階からサポートできます。
診察の仕方
診療台に一人で座るのが難しい小さなお子さまには、保護者のかたの膝の上をお借りする「Knee to Knee」の体勢で診察を行います。安心できる姿勢で、やさしく診療を進めます。
声のかけ方
お子さまに歯科受診をうながす際は、「痛いよ」「怖いよ」といった言い方ではなく、「お口をきれいにしよう」「むし歯をやっつけよう」など前向きな声かけをお願いしています。
当院の小児歯科

お子さまに寄り添った
優しく親身な対応
当院はお子さまの気持ちに寄り添った診療をご提供しております。院長はじめスタッフはお子さまに優しく、コミュニケーションをとりながら治療を進めますので、歯医者さんが苦手なお子さまも落ち着いて治療を受けられます。当たり前ですが、無理やり診療台にあげたり、押さえつけたりすることは絶対にしません。「Tell・Show・Do」の原則をもとに、お子さまにもしっかり説明し、同意を得てから治療を開始しますので、ご安心ください。
Tell
Show
Do

お子さまが
楽しく過ごせる環境をご用意
お口の健康を守るためには、お子さま自身が楽しく通える環境を整えることが大切です。当院ではお子さまが楽しく過ごせるように、さまざまな工夫を行っています。診療台にTVモニターを設置したり、待合室に熱帯魚の水槽を置いたりすることで、お子さまに「また行きたい!」と思ってもらえるよう努めています。
治療内容

フッ素塗布
子どもの歯はやわらかくむし歯になりやすいため、定期的にフッ素を塗り、歯質を強化することが大切です。当院では、歯科専用の高濃度フッ素を用いてむし歯を予防し、お子さまの大切な歯を守ります。塗るだけの処置なので、痛みの心配はありません。痛みが苦手なお子さまも安心して治療を受けていただけます。症状やご希望によってはサホライドのご案内をする場合もございます。

シーラント
奥歯の表面は溝が多く、みがき残しが多い部位です。お子さまの場合はむし歯になるリスクもあるため、シーラントと呼ばれる歯科用のプラスチックで歯の表面の溝を埋める処置を行います。歯を削る処置は行わず、健やかな状態のまま成長できるようサポートします。

ブラッシング指導
適切な歯みがきの仕方が身につくと、日常的に大切な歯を守ることができます。当院ではお子さまの年齢や理解度、モチベーションなどに合わせたブラッシング指導を行っております。また、仕上げみがきのポイントもお伝えし、むし歯のない状態を維持できるようお手伝いします。
口腔機能
発達不全症について

口腔機能が
発達しきらないまま成長する
お子さまが増えています
お口には、噛む(咀嚼)・飲み込む(嚥下)・話す・呼吸といった重要な役割があります。これらの役割を果たすためには、口腔機能の発達が欠かせません。しかし近年、持病がないにもかかわらず、口腔機能が十分に発達しきれないお子さまが増えています。この状態は口腔機能発達不全症とよばれており、慢性化すると歯並びの悪化や、滑舌・発音への影響などが懸念されます。年齢に応じて口腔機能の発達を促すことが大切です。
呼吸の仕方・食べ方(咀嚼・嚥下)・
話し方について

口呼吸などの癖が
口腔機能に影響することも
口腔機能は本来、成長とともに発達していくものです。しかし、口呼吸や頬杖、指しゃぶり、爪を噛むなどの癖があると、お口周りの筋肉が発達しきれず、口腔機能に影響を及ぼすことがあります。口腔機能発達不全症を改善するためには、これらの癖の改善が必要です。

10代の約半数が
口腔機能の発達が不十分
日本歯科医師会によると、10代の子どもの約半数が食べこぼしや滑舌の悪さなどを自覚しており、口腔機能発達不全症の可能性があると指摘されています。食習慣の変化などによって口腔機能が発達しきれないままのお子さまが増えているのです。こうした現状をふまえ、子どもの口腔機能の発達は意識的に取り組んでいかなくてはなりません。
口腔機能発達不全症による影響
歯並びの悪さ
歯並びが悪化してしまうこともあります。口腔機能の発達だけでなく、歯並びや形態の改善を視野に入れた治療を受けることも大切です。
食べ方(咀嚼・嚥下)
食事中、無意識にくちゃくちゃ・ぺちゃぺちゃと音を立てるようになります。口腔機能の発達が不十分だと意識しても直せないため、悩んでしまう子もいます。
呼吸の仕方
口呼吸やいびき、ねぞうの悪さ、睡眠時無呼吸症候群などのリスクが高まります。また軌道を確保するために猫背になり、姿勢が悪くなることもあります。
話し方
発音や滑舌の悪さからコミュニケーションがうまくいかない可能性があります。舌小帯の短さが関係していることもありトレーニングや小帯切除も検討します。
お口ぽかん
お口を閉じるのに必要な筋肉が十分に発達していないため、常にお口が半開きになることもあります。見た目や第一印象に影響する可能性があるでしょう。
口腔機能発達不全症の検査・診断
口唇閉鎖力検査
お口をしっかり閉じることができるか、そのために必要な筋力が身についているかを調べる検査です。「りっぷるくん」とよばれる測定器を使用し、口唇閉鎖力を数値化して、口腔機能発達不全症の診断・治療に役立てていきます。
動画検査
食べ物を飲み込む時の様子を動画で撮影する検査です。授乳期の子どもは、ものを飲み込む時に舌を前方へ押し出してミルクなどを飲みます(乳児型嚥下)。この飲み込みかたが普通の食事をするようになってからも残っている場合、固形物などをうまく飲み込めないなどの症状が出てしまいます。そのため動画などで精査し、飲み込みについても精査していきます。
セファロ
セファロは横顔を撮影できるレントゲン検査機器です。口腔機能発達不全症の検査では、セファロを用いて気道の形状や広さなどを丁寧にチェックします。呼吸などにも影響してくる部分なので、精密に検査しながら治療方針を検討します。
口腔筋機能療法(MFT)
について

口腔機能の発達を促す
トレーニングを実施
口腔筋機能療法(MFT)とは、お口周りの筋肉の発達を促し、口腔機能の改善を目指すトレーニングです。継続的に取り組むことで、呼吸の仕方・話し方・食事の仕方・お口ぽかんなどが改善し、歯並びもきれいに整っていく可能性があります。当院ではお子さまの成長発達に応じた口腔筋機能療法(MFT)をご提供しております。気になる症状があるかたは、お気軽にご相談ください。
トレーニングのアドバイス

年齢に応じた
アドバイスを行っています
当院では、5〜6歳頃のお子さまを対象に口腔機能の発達を促すトレーニングのアドバイスを行っています。りっぷるトレーナーとよばれる治療器具をご案内し、ご自宅でできるトレーニング方法をお伝えしていきます。また、日常生活で気をつけていただきたいポイントなどもご説明し、お子さまの口腔機能が健やかに発達できるよう整えていきます。トレーニングのアドバイスは保険診療の範囲内で行っておりますので、お気軽にご相談ください。
トレーニングの実施

状態に応じて本格的な
トレーニングを実施
状態に応じて、マイオブレースとよばれる装置を用いたトレーニング(予防矯正)をご提案しております。歯並び悪化の根本原因である癖(口呼吸、いびき、頬杖、爪を噛むなど)を改善することで、口元をきれいに整え、お子さまの健やかな成長を後押しできます。マイオブレースを使ったトレーニングは自由診療となります。詳しい治療内容や費用などは受診時にお尋ねいただくか、当院までお問い合わせください。